岩波児童文学 [読書]
ようこそです。
ドリトル先生は動物の言葉を話せる獣医さん。
シリーズではアフリカや月へ行ったり様々な冒険譚が
井伏鱒二の名訳で楽しめます。
かわいい挿絵も著者ヒュー・ロフティングの作。
「ドリトル先生のサーカス」では夫と離れてサーカスで働く
オットセイを北の海まで連れて行く逃避行が見どころ。
同じくイギリスの作家アーサー・ランサム。
ツバメ号とアマゾン号のシリーズは
湖水地方で夏休みをすごす子供たちの冒険が
生き生きと描かれた傑作。
大人から離れてキャンプやヨットにチャレンジ、
海賊ごっこや探検をしたり。
こちらも挿絵は著者によるもの、
ドリトル先生に比べて地味な印象ですが
やはり作者の手に勝るものはないでしょう。
訳者の神宮輝夫先生は2016年に新たに新訳を完成。
自らの旧訳は電報に「ウナ電」などを使っていました。
「ツバメ号の伝書バト」では雨の降らないキャンプ地で
金鉱を探す子供たちのピンチを
伝書バトが助けます。
アーサー・ランサムは英国の特派員として
ロシア革命の取材をしたという経歴の持ち主。
1929年45才で上記シリーズに着手。
1949年65才から下記の自伝を著しました。
近年夏が来るとドリトル先生とアーサー・ランサムのシリーズを
読み直しています。
子供の頃面白かったのは
リンドグレーンやナルニア国物語など
どちらかというと華やかな作品でした。
今惹かれるのは一見地味でも
かめばかむほど味わいのある
ドリトル先生やランサムなのですよね。
リンドグレーンは「長靴下のピッピ」が有名ですが
やかまし村シリーズは三軒しかない家の子供たちが
繰り広げるスウェーデンの日々の暮らしや
遊びが楽しく描かれています。
挿絵もあたたかみがあり親しみやすい。
C・S・ルイスのナルニア国物語は映画になったので
ご存じの方も多いでしょう。
衣装ダンスを抜けると別世界ナルニアが広がっている
スケールの大きさに夢中になったものです。
同じイギリスのJ・R・R・トールキンの「指輪物語」より
子供にもわかりやすい内容です。
紹介したのはすべて外れ無しの名作ばかり
年代を問わずおすすめです