渡辺宙明 追悼② グレートマジンガー特集

ようこそです。 

さる６月２３日アニメ特撮ソングの巨匠、渡辺宙明先生が

９６歳で逝去されました。

ゴレンジャーの有名なバンバラバンバンバン♪と

野球狂の詩のスキャットは

本日（７月１６日）「題名のない音楽会」でも演奏されました。

 

追悼②ではグレートマジンガー挿入歌

「ビューナスAの歌」「鉄也のテーマ」

「ジュンの歌」「グレートマジンガーのバラード」のYouTubeを

DVDリーフレットの宙明先生の貴重な解説でお楽しみください

 

 　※取材・構成：腹巻猫（劇伴倶楽部）　

 

【ビューナスAの歌】 　作詞　浦川しのぶ（プロデューサー横山賢二さんの筆名）　作・編曲　渡辺宙明

　これはちょっと念を入れて作りました。そのときのディレクターの木村英俊さんが、

　今でも気に入っているという。

　ーーーこういうマイナーな曲調でという注文だったんでしょうか？

　テンポもミディアムテンポですが、そういう注文というのは特になかったですね。こういうのを

　持っていったら気に入ってもらえた。

　ーーー「マジンガーZ」の「さやかのテーマ」が似た曲調ですよね。その発展でこういう歌になった？

　そうそう。「さやかのテーマ」がよかったんで、あの感じでやってくれと。これは懐かしいですね。

　「マジンガーZ」の頃よりは勉強もしてますから、もっとまとまっていますね。アレンジなんかも。

　この頃の木村チームは熱心で、もっとこうならないかと具体的に迫ってくるんですね。だんだん

　そういうことはなくなっていったんですが。だから、（あとになると）私の世界が少しずつ変わって

　きたんですね。

　

 

【鉄也のテーマ】 作詞　浦川しのぶ　作・編曲　渡辺宙明

　この曲は割と人気があるようですね。イントロなんかにブルーノート的な節回しを使ってます。

　これはスキャット風のものはなんにもつけずに、ストレートに作りましたね。

　ーーー第１回録音のBGMにもこのメロディが使われているんで、早い時期に録音したんですね。

　メロオケではなくて？

　ーーーアレンジしてますね。

　じゃあ、先に作っちゃったのかな。それは珍しいですよね。必要なものだけ先に録ったのかもしれませんね。

　挿入歌は一度に録らないで、できた分ずつ録音していくことが多かったんですよ。一辺に作らないで、必要なものだけ先に作れと。あとは作詞ができてから作りというようなことをやっていました。歌い手の

　こともあって、２、３曲ずつやるということが多かったです。 

　

 

【ジュンの歌】 作詞　浦川しのぶ　作・編曲　渡辺宙明

　これはなかなか気に入っていただいて、別の番組にまで使われたという。

　ーーー「大非常線」ですよね。すばらしい曲ですね。

　これは非常に楽にできましたね。そんな苦労せずに。ミッチもうまく歌っている。

　ーーーちょっと大人っぽく歌ってますね。

　大人っぽいですね。味つけて。

　ーーーこういう番組で流れる歌にしては、曲自体がすごく大人向けなんですが。

　子供番組だからといって、子供っぽくしたくないという気持ちもあったんですね。

　それにジュンはもう年頃ですから、これでいいわけですよ。詞もなかなかいいですね。

　ーーー「大非常線」のときにもう一回使おうと言われたのは、どなたなんでしょう。

　あれは、「大非常線」で歌がないということになって、もう時間がなかったんですね。

　今から作曲している時間がないから、これを使おうということで。カラオケも使った（笑）。

　木村（英俊）さんですよ。東映が相談に来て、じゃあ「ジュンの歌」があると。

　ーーーよほど気に入っていたんですね（笑）。　

 

　

 

【グレートマジンガーのバラード】 　作詞　永井豪　作・編曲　渡辺宙明

　これはいいですね。「マジンガーZ」の「わが友マジンガーZ」は好きなんですよ。これはまた

　曲調が違いますよね。後半がちょっと勇ましくなってますね。

　ーーーハーモニカが合いますね。

　私自身がハーモニカが好きなもんだから。これは他の楽器で、フルートでやってもだめだし、

　ギターならまあいいかも知れないけれど、平凡になっちゃいますね。 

 

 

 

また次回

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