ドラマ「時代屋の女房」 [ドラマ]
ようこそです。
先日BS日テレで再放映されていたTVドラマ「時代屋の女房」(2006)
往年の小説や映画が有名ですが
渡瀬恒彦、大塚寧々のコンビのドラマは
さわやかな後味の佳作です
大井町の小さな骨董店「時代屋」に
夏の盛りに白いパラソルをさした若い女性がふらりとやってきた。
捨て猫と屋根裏にあがりこみ
店の主人、独り者の安さんが
もうすぐ区画整理で店がなくなると言ったら突然涙をこぼし
「あたし・・・あなたの女房になる・・・ダメ?」
安さんの周りには気のいい下町の仲間が集まり
馴染みの喫茶店や居酒屋で楽しくすごす毎日。
しかし女房の真弓は謎だらけ・・・
時々一週間ほど姿をくらましては
また帰ってくることを繰り返していた。
ある日ダムに沈んだ村の写真のテレフォンカードに
異常な反応をする。
貴重なテレフォンカードは高く売れるというくだりは
平成初期の時代を感じますね^^;
泉谷しげる演じる喫茶店のマスターが
若い愛人のガラケーメールに反応するシーンもありました。
安さんと真弓は雪の降りしきる季節
地方へ骨董品を売りに旅をする。
「あたしたちってやさしいのかしら、残酷なのかしら
死にかけた物を無理矢理生き返らせて
使えるようにするなんて・・・」
原作や映画でも使われた名台詞です。
籍を入れようとうながす安さんに取り合わず
自分のことを語りたがらない真弓。
「君のふるさと、どこ?」
「あたしのふるさと・・・ほんとに無いの」
再び出て行った真弓が戻ってきたのは
謎の女性が酔った勢いで時代屋に上がり込んできた時だった。
女性が退散すると真弓は安さんに
自分は結婚歴があり子供もいると打ち明ける。
時々失踪したのは息子に会いに行くためだった。
真弓の故郷はやはりテレフォンカードのダムに沈んだ村だった。
安さんと真弓は信州の小学生の息子のところへ行く。
遠目に見守るしかない息子を見て真弓は何度もつぶやく
「あの子、今幸せなんだ・・・」
「答え出して来いよ、
オレどんな答えでも受け止めるから・・・」
地元に戻った安さんは仲間と楽しい酒の席をすごしていた
しかし「時代屋」に帰ると
窓ごしに降り出した雪をみつめ
骨董品のなみだ壺を目にあて涙をしぼりだそうとする。
「お客さん、これただのガラスの壺です
こん中には幸せも不幸せも何にも入らない、
何にも出て来ません
こうやってのぞいても見えるのは
過去でも未来でもなく今だけです」
「ただいま!!」
「お帰り!!」
広瀬香美の歌う「GIFT」が胸を打ちます♪
写真の大事な小道具のなみだ壺は
昔イランかトルコで戦場に行った夫を思い
妻が流した涙をためていたという一品
夏目雅子主演の映画「時代屋の女房」(1983)
安さんは同じ渡瀬恒彦でした。
夏目雅子は主人公真弓と地方出の謎の女のダブルキャスト
最盛期の魅力全開と評価も高いですが
自分的にはややアクが強く苦手な部分も^^;
こちらのブログ記事の解説が秀逸です。
村松友視の原作記事もあります。
また次回